• 2010-03-10 23:32:59
  • ディズニーランドの「ないない戦略」
子どもも大人も大好きなディズニーランド。
徹底した雰囲気作りは、私たちに毎回新しい感動を与えてくれます。
ディズニーランドでは路上に落ちているゴミが非常に「少ない」ことが有名ですが、他にも一部を除いてアルコールが「ない」こと、キャストや荷物が通る舞台裏をお客さんに「見せない」ことなど、実はディズニーランドには多くの「ない」があります。
そうした環境は、私たちが感動を味わうのに大切な要素。
そこで、今回は夢の場所、ディズニーランドに「ない」ものを見てみたいと思います!

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* * * * * *

恋愛が「ない」…醒めない夢のために
ディズニーランドにはたくさんのキャラクターがゲストを出迎えてくれます。
お姫さま、王子さま、妖精、動物などさまざまです。
ディズニーランドが私たちを捉えて離さないのは、五感いっぱいにうったえかける刺激によって、身も心もファンタジーの世界に引き込んでしまう力を持っているからです。
冒険あり、魔法ありの体験型ゲームのような感覚を覚えるのですが、ここにはなぜか恋愛がありません。
ヒロインと王子さまが恋に落ちるシーンは、ゲストにうっとりした感覚を思い起こさせます。
でも、ゲストがその王子さまに恋をすることはあまりなく、美しいヒロインと自分を重ね合わせ、自分自身に意識を向かせているのです。
また、ゲストはキャストにプレゼントを贈ることが禁じられていることから、恋愛につながる感情を意図的に遠ざけている感じがします。
つまり、キャラクターへの自己投影はOKで、キャラクターへの恋愛感情はNGということです。
同じ体験型のエンタテイメントでも、日本発祥のメイド喫茶とは違うところでしょう。
夢心地を与えてくれるディズニーランドが、厳密には恋愛に関することに触れていないというのは、それがいつかは醒める夢だと知っているからでは…

列が進ま「ない」…じらしへの変換
ディズニーランドではいつも多くのゲストで賑わっているため、アトラクションを体験するのも長い列に並ばなければいけません。
人気のアトラクションでは100分待ちというのも。
そこには待ち時間のストレスをできるだけ感じさせず、さらに楽しみに変える工夫が凝らされています。
たとえば、列が何回も折り返されているのは列を見た目では長く感じさせないためです。
進まないときはわざとロープを移動させて、ゲストに進んでいるかのように思わせています。
それでも進まないときは、キャラクターを近くに移動させ、待ち時間の苦痛を忘れさせる工夫をしています。
また、精巧なインテリアや映像が流れるモニタなどを列の周辺に配置され、視覚を飽きさせないようにしています。
列が進まない時間をむしろ「じらす」ことに変換することで、イライラ感を期待感にしてしまう発想の転換が見て取れます。

日常では「ない」…ここは小さな別世界
キャラクターが歌い、踊り、ゲストと触れ合う。
アトラクションで流れるせりふや歌は、英語のままになっていることも少なくありません。
キャストたちの豊かな表情や大きな動作も、現実っぽくありません。
ゲストの行動も、それにつられてか、いつもより大きな声で笑ったり、はしゃいだり。
キャラクターのカチューシャや帽子などは、大人にも人気ですよね。
最近はクマのぬいぐるみを抱えているゲストをよく見かけます。
ディズニーランドを包み込んでいる不思議な雰囲気は日常という匂いを消してしまって、不思議な別世界を確立しているようです。
そんな不思議な雰囲気に満たされると、私たちも素直な感情を表に出してもいいのだ、という気持ちになるのではないでしょうか。

* * * * * *

日常で押し殺してきた感情を思い切り出すことができる場所、ディズニーランド。
いつまでも楽しい夢を見続けられるのは、現実的で「ない」ものが、ここにはある、という「ないない戦略」があるからではないでしょうか。
そうした非日常的な体験と、それをプラスの方向に発送の転換をさせることが、私たちの感動につながっているのかもしれません。

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