• 2009-09-14 23:46:34
  • にっぽんの食文化 –豆腐料理と季節感 編-
目には見えない「秋」ですが、風の音に、秋の確かな訪れを気づくこと…
平安時代に歌に詠まれていたことを、現代の私たちも変わらず感じることができる不思議を実感している今日この頃です。
今回のレポートは、豆腐が創る食文化を季節感から見ていきたいと思います。

* * * * * *

店前.png
今回お邪魔したのは、お豆腐の本場、京都の伝統ある豆腐料理屋さんです。
大通りから少し外れたところにそのお店はあります。
秋口の始めとは言え、この日はまだまだ日差しも暑く、半袖でも汗ばむ陽気でした。
入店したのはお昼時。
気軽にいただけるランチには、和食ならではの季節感への配慮がどこにあるのでしょうか?

白和え.png
さっそく目の前に出されたのは、栗の絵柄の敷紙。
陶器の箸置き。
少しだけ季節を先取りしたような、季節感あるちょっとしたあしらいに早々と出会えました。

一品目は、黒豆の白和えです。
ふっくら炊きあがった黒豆と白和えの甘さが優しく口の中に広がります。


できたて豆腐.png
二品目は、できたてのお豆腐です。
冷や奴よりも温かなお豆腐が嬉しいと思うのは、店内に何となく漂う秋の気配に合っているからなのでしょうか?
8月31日のブログでもお伝えしましたが、調味料には使うのは2種類のお塩です。
硫黄の香りがするヒマラヤの塩では、お豆腐がゆで卵のような味になりました。
ほのかな甘味のモンゴルの岩塩では、ほんのりした甘みを素直に感じます。

お弁当箱.png
次からは、お弁当箱に入ってきました。
これを上の段から引き出していただきます。

ゆばなど.png
上段は湯葉や煮物が入っていました。
その他にも、冬瓜の煮物、鮎の甘露煮。
これらは実は夏が旬の食材です。
さっぱりした味付けが、過ぎ去りつつある夏を再び思い出させてくれるようです。

田楽.png
中段は、田楽です。
緑が青のり、黄が柚子入りの味噌です。
香ばしいお豆腐の風味と秋が旬の柚子。
味わいも色も、これからやってくる季節の恵みを予期させます。

コロッケ.png

下段は、おからのコロッケです。
隣のサラダにもかかっているのは、なんとバジル入りのドレッシング!
季節感を飛び越えて、お豆腐が洋食に変身してしまいました!
料理の味付けのリズムと驚きが最高潮に達したことを示しているのでしょう。

ごはん.png
そしてご飯、お味噌汁、香の物。
お味噌汁には、もちろん油揚げが入っています。

豆腐ショコラ.png
最後のデザートは、“豆腐ショコラ”(お豆腐で作ったガトーショコラ)です。
濡れたようなツヤがある以外、お豆腐と言われなければ気づかないかもしれません。
ほんの数週間前、別のお豆腐料理屋さんで味わったのは、豆乳とソーダのシャーベットでした。
でも、「今」はコクのあるチョコレートの味わいがやはり相応しいのでしょうね。


今回はカジュアルなランチでしたが、
季節の移ろいや新しい発見を感じさせてくれるとき、食事以上の価値を見つけるのかもしれないと感じました。
カウンターの隅に飾ってあったのは秋桜。
お店の方の「お気をつけて行ってらっしゃいませ」の一言。
細やかな心遣いの数々を感じて、お腹も心も満たされたお昼時でした。

* * * * * *

食文化の中の季節感とは、味覚、視覚、触覚、聴覚、嗅覚、そして自由に時間を行き来できる想像力かき立てる豊かなエッセンスなのかもしれません。
それは、気づくか気づかないか、というくらい密やかなものなのかもしれませんが…
いよいよ目に見えるくらいの秋も訪れももうすぐですね。
季節のエッセンスの香りを楽しむことができる感性を日々磨いていきたいものです。

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