• 2009-03-29 12:31:59
  • 野球の祭典で得た感動とは
3月24日、WBC(ワールドベースボールクラシック)で日本が韓国チームを破って見事に優勝しました。
決定的なシーンがテレビで何度も繰り返され、人々が沸き立ち、歓喜に酔いしれる姿が印象的な一週間でしたね。
平日の日中だったにもかかわらず、WBC決勝戦の平均視聴率が36.4%(ビデオリサーチ、関東地区調べ)、瞬間最高も45.6%という高い数字を記録したことからも、日本中が応援ムードだったことが見て取れます。

野球ファンはもちろん、野球中継を普段見ない人も熱狂したWBC。
世界を相手に日本のスター選手が闘ったことも注目するべきことなのかもしれませんが、手を叩いたり、歓声をあげたり、侍ジャパンの勇姿がなぜここまで私たちを感動させたのでしょうか?

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■ 日本への誇りを再確認したから
侍ジャパンは、所属の枠組みを越えて構成された、まさに「日本代表」チームでした。
しかもイチローや松坂選手のように、日本から世界を目指し、海外で活躍し、そして日本のために戻ってきてくれたことも日本人の心情として嬉しいものです。
そして国の代表として、日本のために一致団結して諦めずに闘うという姿勢が、試合の随所に見ることができたのではないかと思います。
それを証明するかのように、原辰徳監督は帰国会見で「それぞれが覚悟と潔さを持って『日本力』を見せつけてくれた。」と語っていました。
覚悟、潔さ、気力、粘りなどを携えて闘う日本代表選手の姿と「侍」というネーミング。
それらがイメージ上で重なり合い、「世界に誇れる日本のヒーロー」というメタファーが私たちの心にしっかり刻まれたのではないでしょうか。
日本力を世界に知らしめたことが多くの人を感動させたのかもしれません。

■ 感覚の解放をもたらしたから
3月1日付けの記事「五感的アプローチから見る『おくりびと』のヒットの理由」でも少し触れていますが、私たちは便利である一方、ストレスを非常に溜め込みやすい生活を強いられていると言えます。
日々のちょっとした不満から、政治、景気、凶悪な犯罪事件、社会不安など、行き場のない思いは、何らかのはけ口を探し求めているような気がしてなりません。
今回の日本代表チームの勇姿に対する応援が、様々な事柄に対するこのような閉塞感に対する感覚の解放の場として機能したのではないでしょうか。
スポーツは好きだけれど、そこまで熱狂的なファンではないという人も、大勢の人と一緒に大音量で声援を送ること自体が楽しいという感覚があるかと思います。
感情をある程度制御することが求められる社会の中で、涙したり、怒ったり、大喜びするような「がんばれ!」と声を張り上げる行為。
そうすることで、日頃押し込めがちな感覚を解放しているのかもしれません。
そうした感覚に対する直接的な刺激は、既成の概念からの解放につながり、日常生活においても自由な発想を生み出すきっかけになるのかもしれません。

■ ピュアなものに対する理屈抜きの感情から
感動とは、ある物事に深い感銘を受けて強く心を動かされるこという意味を持っています。
また、心の動きは目に見えないので、他の人と共有しにくいものですし、同じことを体験しても感動する人と感動しない人がいます。
それは、それを受け止める私たちの心の器の形の違いのようなものだと考えられます。
それがなくても生死に影響するものではありませんが、スポーツに感動する、ときには生きる力になる、のはそこに「美」があるからではないでしょうか。
「ファインプレー」や「美技」ということばがあるように、必ずしもスポーツの勝敗のみで決定されるものではない、スポーツにはスポーツならではの美しさがあります。
単純に、音楽や絵画などと同じ「美しい」ものとして捉えることはできませんが、スポーツの美しさとは、心身の鍛錬や公正なルールなどから見られる、個人の利益を越えたピュアなもの、フェアなものに対する憧れや敬意と言えるのではないでしょうか。

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感動とは、五感を解放し、感受性を豊かに繊細に研ぎ澄ますことで、理屈抜きでもっと得ることができるものです。
長期化する様々な閉塞感の渦に、心の余裕や自由な発想が奪われがちですが、野球の祭典で得たあの感動は忘れないようにしたいものですね。

野球の感動.jpg

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